ラサールのリサーチ戦略チームが行っているのは単なる学術的な分析ではなく、投資家の利益を最大化することを目的としています。当社が定期的に行う調査によると、ラサールの不動産市場トラッキングシステムと推奨セクターに関する提言は常にベンチマークを上回っております。
当社のリサーチチームは、投資戦略の先駆者として、市場の動向やその時々の情報を投資家に発信しております。これらのレポートは投資家がまさに知りたいと思っている問題をタイムリーに取り上げ、業界内で高い評価を受けおります。近年取り上げた内容としては、国際不動産取引透明度インデックス、インフラ設備への投資、サステナビリティ(持続可能性)、金融危機などがあります。
不動産投資戦略レポート Investment Strategy Annual (ISA)
今年第16版となるラサールの不動産投資戦略レポートでは、投資家の信頼感は回復の初期段階にあると伝えています。2010年はリスクに対するプレミアムが見直され正常化する年となり、売却を拒んでいた売り手もかたくなな姿勢を緩めて取引に参加し、取引件数が増加するでしょう。投資家は不確実性が高い時期には、(1)全面的なリスク回避(すでに過渡に安全志向の資金が数少ない低リスクの投資案件に過剰に集中しています)と、(2)過度に高いリスク許容度との間の適切なバランスを探るべきです。
|
商用不動産の投資家は2010年について、慎重ながらも楽観的な見通しを持つべきです。しかし、不動産市場は一般の景気回復サイクルから遅れており、他の資産クラスと違う動きを見せるでしょう。不動産の賃貸収入による安定したインカムは、世界的な景気後退を大過なく乗り切ることができました。しかしながら、これらの賃貸借契約が弱含みの不動産市場で更新されるに従い、多くの国で今後の数年間、賃貸収入はマイナスの影響を受けるでしょう。
同時に商用不動産は、住宅用不動産、金融およびその他の産業セクターほどの景気刺激策や産業救済策を直接的に受けることはありませんでした。そして、実物不動産の価格は株式や債券ほど急速に回復していません。これらの違いからみると今後、ポートフォリオにおける不動産の分散投資効果が出てくると思われます。 |
商用不動産投資の主なリスクは、価格の動向を左右する資本市場にあるが、不動産資本市場は今後数年間、不安定になるとラサールは分析しています。多くの政府が実施した金融と財政の刺激策の結果、ファンダメンタルズが安定的な回復を示す前に不動産取引に多額の資金が還流するものと考えられます。この過剰流動資金のリスクは中国と英国では既に一定程度みられています。このリスクをコントロールするには、投資家は現実的な売買取引一つ一つにおいて必要リターンを獲得するという投資原則に従うべきだと考えています。