2007年3月6日
ラサールインベストメント マネージメント株式会社
2007年は商用不動産投資における新時代の幕開け、
多様な選択肢の検討を示唆
「2007年不動産投資戦略」レポートを発表
世界有数の不動産投資顧問会社であるラサール インベストメント マネージメント インク(本社:米国イリノイ州シカゴ、最高経営責任者:ジェフ・ジェイコブソン、以下「ラサール」)は本日、国際不動産市場を包括的に調査し、2007年の展望をまとめたレポート「不動産投資戦略2007年」(第12版)の概要を発表しました。2007年の不動産投資は投資の選択肢を多様化することにより、引き続き比較的魅力的なリターンを期待できます。
ラサールのグローバル投資戦略最高責任者であり、投資戦略レポートの編集責任者のひとりであるジャック・ゴードンは、「不動産投資家にとって、2007年はこれまでの投資対象領域を拡大することが必要となります。主要市場の優良物件に対しては、引き続き多額の資本が向かってくるでしょうが、さらなるキャップレート(直接還元投資利回り)の低下(イールド・コンプレッション)によるリターン獲得を期待するべきではないでしょう。むしろ、リターン獲得の重点を、賃貸条件の変更や開発を通じた賃料収入の獲得、あるいは投資市場の選択を通じた賃貸収入の獲得に置くべきです。伝統的でないセクターへの投資、幅広い国々への投資が、キャップレートの低下が期待できない時代(ポスト・コンプレッション時代)に、より高いリターンを維持するために必要となるでしょう。開発戦略、海外不動産、そして今後の長期的なトレンドを念頭にしたニッチ市場などを新たに投資戦略として加えることを検討することが投資家にとって急務です」と分析しています。
成長する世界経済のなかで、ラサールの戦略チームは、開発プロジェクトへの投資はリスクに比して魅力的なリターンを生むと分析しています。「適切に契約が取り交わされていれば、賃貸契約締結前の開発案件でも通常の投資に比べてリスクを低くとどめることが可能です。一方、投資運用者は開発リスクを精査し、開発業者を監理する必要があります。従って、開発案件を適切に管理していく能力は不動産投資運用者にとって必要不可欠な業務になっています」と、欧州戦略担当のインターナショナル・ダイレクター、ロビン・グッドチャイルドは語っています。
リスク・ウォッチ
「ラサールの見解では、不動産賃貸市場においてはほとんどダウンサイド・リスクはなく、むしろ資本市場に絡むリスクが上昇するのが2007年の特徴です。世界的に不動産市場への資本流入が継続しており、それにより、過大に評価される市場もでてくるところまで不動産市場の評価額は高まってきています。2007年も、不動産への資本流入を反転させる材料は予測できません。とはいえ、長期金利の上昇、賃貸需要の低下、インカム志向の強い資金が不動産から別の資産クラスへと投資対象を切り替えてしまうリスク、などいくつかの潜在的な反転のきっかけはあります」と、欧州戦略部門責任者であり、「投資戦略レポート」の共同編集責任者、ジェラルド・ブランデルは分析しています。
「不動産のリスクは、多次元的な『束』としてみると最もわかりやすく理解できます。このリスク『束』の分析・評価は、拡大している市場で適正価値を探る指標となります。海外不動産市場の拡大に伴い、当社でも不動産市場透明度評価モデルの更新に合わせて各市場のハードルレート(投資家が求める最低限の投資利回り)を再検討してきましたが、直近のハードルレート分析によれば、コアのオフィス投資に対するレバレッジ考慮前のハードルレートは、米国・カナダ・北欧では7~8%、アジア・南欧・中欧ではややそれを上回るレベルとなっています」とブランデルは語っています。
各地域の不動産市場の展望(アジア太平洋、欧州、北米)
ラサールのリサーチ専門家のグローバルなネットワークをベースに、「不動産投資戦略レポート」では、2007年のアジア太平洋、欧州、北米の各不動産市場を形成するファンダメンタルズを詳細に検証しています。ラサールでは、1)アジア市場は、韓国・日本・中国におけるオポチュニスティックな開発、再開発及びリーシング戦略から、香港・シンガポール・シドニー・東京のコア及びコアプラスの投資機会にいたるまで、最も多岐にわたる投資の選択肢を有する、2)北米市場は、リーシング戦略および再開発戦略に有利な不動産ファンダメンタルズを有する、3)欧州市場は、コアの投資家にとって世界で最も有利な市場の一つであるとともに、より高いリスク・リターン・プロファイルの投資家にも投資機会を提供する、と予測しています。
アジア太平洋-非常に好調:
アジア太平洋地域 投資戦略・リサーチ部門 統括、デイビッド・エドワーズによると、強い経済ファンダメンタルズを背景にして、アジア太平洋地域の不動産パフォーマンスの見通しは、2007年、2008年とも好調です。ラサールが提言するこの地域への不動産投資戦略は以下の通りです。
· オフィスセクターでは、特に日本、韓国、中国地域(中国、香港、台湾等)など、専門的な運
用・管理がされている近代的なオフィスが不足している地域への投資が有利です。
· 商業施設セクターでは、不動産の自己保有を削減したい小売業者と協業し、現代的なショッピングセンターを開発し、彼らにセールリースバックすることで多くの投資機会が得られます。
· 物流セクターでは、米国外における需要の伸びによって相殺されるかもしれないとはいえ、米国全体の景気減速の影響が水深の深い港湾施設への需要を弱めることになるかもしれません。
· ホテルセクターでは、地域を越えて大幅に市場が拡張しており、新築物件の開発や既存物件の再ポジショニングに投資機会があります。
· 資本の過剰な流入は、既存資産の所有者には好機であり、アジア太平洋地域への投資を始めたばかりの投資家にはリスクとなります。
欧州-成長が持続:
欧州地域の景気回復は不動産の賃貸需要を高めるとともに、活発な投資資金の流入と合わせて、不動産の所有者にとって理想的な状況を創出しています。こうした景気及び不動産市場のモメンタムは、全体として2007年を通して継続するものと思われます。ラサールでは、欧州大陸における不動産投資の機会とリスクを以下のように分析しています:
· オフィス賃料の循環的な動きからすると、今後3年間、力強い賃料の伸びが見込まれます。特に、パリ、ストックホルム、ロンドン郊外(例えばテムズバレー)が最も伸びそうな市場です。
· 開発にまつわるリスクは、物件に対する需要が増加しているため相対的に低く、また既存物件と比較して十分にリスクに対する見返りが期待できます。
· ドイツは、国内の買い手がほとんど存在せず、オープンエンド型ファンドによる新規商品の売り出しもほとんどないため、単独では最も興味深い市場です。
· 英国と、恐らくドイツ市場でのREITの導入により、不動産投信市場には活況がもたらされるでしょう。
· 英国におけるキャップレートは2007年は安定すると思われますが、それ以外の欧州各国ではキャップレートの低下(イールド・コンプレッション)が予想されます。
北米-順調に推移:
「北米の不動産市場は、不動産サイクルの回復期にあり、全般的に良好です。物件の占有率や賃料は大方の市場で上昇していますが、バリューアッド型投資からコア型投資にいたるまで、あらゆる不動産セクターで競争が激化し、キャップレートはほぼ過去最低レベルまで低下しています」と北米リサーチ戦略部門のリージョナル・ダイレクター、ビル・マーは述べています。ラサールが提言する投資テーマと不動産投資機会は以下の通りです:
· ワシントンDC、ロサンゼルス、ニューヨーク市、シカゴ、トロントといった中核市場は、大規模で多様な経済と流動性の高い厚みのある不動産市場を有し、あらゆる不動産タイプにおいて良好な投資機会を引き続き提供しています。
· 世界貿易の増加と物流形態の変化により、アメリカやカナダにおける港湾都市、さらには、モンテレー、マキラドーラといったメキシコ市場でも、物流施設への投資機会が生み出されています。
· アルバータ州における油砂(オイルサンド)の開発により、西カナダに位置するエドモントンとカルガリーでは、あらゆるタイプの不動産に対する需要が増加するでしょう。
· ハイテク分野に強い都市では、2001年の「ハイテクバブル崩壊」からの回復が継続しています。フェニックス、シアトル、サンディエゴ、オタワなど既に復活している市場に続き、ボストンとシリコンバレーでも回復が始まりそうです。
· 中核都市に次ぐ二番手の都市の一部では、平均以上の雇用の伸びと不動産市場の改善から投資利益を見込めそうです。フェニックス、タンパ、オーランド、ラスべガス、サクラメントなどの市場では、特に集合住宅への投資が有利です。
ラサール インベストメント マネージメント株式会社概要
ラサール インベストメント マネージメント株式会社は、ラサール インベストメント マネージメント インク(本社:米国イリノイ州シカゴ、最高経営責任者:ジェフ・ジェイコブソン)の日本法人です。ラサール インベストメント マネージメント インクは、世界最大の総合不動産サービスの企業であるジョーンズ ラング ラサール グループ(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)傘下の、世界有数の不動産投資顧問会社です。世界規模で私募・公募、デット・エクイティのあらゆる不動産投資活動をしており、総運用資産残高は約400億ドルです(2006年9月末現在)。
商業施設では、「千歳アウトレットモール・レラ」のほかに、横浜山下町ビル「バーニーズニューヨーク横浜店」(神奈川県横浜市)、「イオン浜松志都呂ショッピングセンター」(静岡県浜松市)、「ダイヤモンドシティ・ミュー」(東京都武蔵村山市)などの商業施設への投資を行っています。これらの投資物件は、同社が運用するアジア地域を対象とした不動産投資ファンド「ラサール アジア リカバリーファンド」及び「ラサール アジア オポチュニティー ファンドII」に組み入れられています。
本件に関するお問い合わせ先:
ラサール インベストメント マネージメント 株式会社広報担当(IFC): 今泉、石原
Tel:03-5532-8921 Fax:03-5532-8367
E-mail:k-imaizumi@ifcpr.co.jp/i-ishihara@ifcpr.co.jp